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虫歯治療

虫歯治療とは

虫歯治療とは

虫歯の原因

歯の表面に付着した歯垢に含まれるミュータンス菌が、摂取した糖質を分解して酸を作ります。甘いものをダラダラ食べたり、歯ブラシが不十分だと、長時間酸が作用してしまうため、歯が溶けて穴が空き、虫歯になります。

虫歯を放置した場合のリスク

虫歯菌が産生した酸は、歯の表面を徐々に侵食していきます。
初期虫歯(C0〜C1)の段階では痛みはありませんが、歯の表面が白く白濁したり、歯の溝が黒ずんだりします。

進行して象牙質に虫歯が及ぶと、冷たいものや甘いものでしみたり、穴が空くと食べ物が詰まりやすくなります。白濁などの初期虫歯であれば高濃度フッ素を塗布して進行抑制に努めます。

小さい虫歯であれば歯を削る量を最小にできるためプラスチック製の詰め物で一回で完結するものもありますが、虫歯を除去した穴の大きさ、歯の部位によっては型取りが必要になる可能性があります。

さらに虫歯が進行すると、何もしなくてもズキズキ痛んだり、熱いものでもしみるようになります。
ここまで来ると神経を取る治療が必要になり、治療完了まで回数がかかります。それよりもかなり放置した場合、抜歯が必要になります。

虫歯は自然に治るのか

虫歯は自然に治ることはありません。

初期虫歯レベルであれば9000ppmFの高濃度フッ素を定期的に塗布して進行抑制を行い、なるべく削らないよう定期管理をします。プラスチックや金属、セラミックなどの人工物は消耗品であり、一生持つわけではありません。一度詰め物をしてしまうと、経年劣化や二次う蝕により治療のループに入ってしまいます。

なるべくご自身の歯を健康な状態に保つ、予防が最善の治療と考えます。

当院の虫歯治療の特徴

痛みを抑えるための取り組み

痛みが出るのは、針を刺す行為と麻酔薬を注入する圧力によるものです。当院では痛みを軽減するため、表面麻酔を塗布してから局所麻酔をしています。

局所麻酔には一定の圧力で麻酔薬を注入できる電動注射器を用い、注射針も細いものを使うため、痛みを感じにくくできます。下顎の奥歯で急性的な痛みがある場合は、さらに麻酔が聞きにくいため、伝達麻酔などを用いて除痛に努めます。

できるだけ歯を削らない治療
(MI治療)

拡大鏡を用いて高倍率視野による治療を行っています。歯を削るバーも小さいものを用い、なるべく健全な歯質を温存するように努めております。

ただし高負荷がかかる奥歯や歯の咬頭を含む場合、プラスチックの詰め物では破損する可能性が高いため、患者さんと相談の上で型取りを選択する場合もあります。

虫歯の進行段階と治療法

C0(初期虫歯)

状態

歯の表面が虫歯菌の出す酸により溶け、白濁した状態です。

治療方法

初期虫歯の部分に硬さがあり、穴が空いていない場合は高濃度フッ素を塗布して進行抑制をします。

患者さん自身のしっかりとしたブラッシングケアと、歯科医院での適切なメンテナンス、フッ素塗布により病状がコントロールできるようであれば、そのまま経過観察をします。

初期段階で軽度の白濁であれば、繰り返しフッ素塗布をしていくことで再石灰化が促進され、徐々に白濁が薄くなっていきます。白濁が長期間残存していたり、表面がザラザラしている場合には完全には戻らない可能性があります。

C0

C1(エナメル質の虫歯)

状態

初期虫歯が進行し、う蝕がエナメル質に及んだ状態です。

白濁や黒ずみが進み、歯の表面がザラザラと粗造になった状態です。プラークが停滞しやすい状態になっており、清掃性を考慮しても削る治療が必要になります。

治療方法

悪い部分のみを限定的に削ってプラスチックで詰めます。

c1

C2(象牙質の虫歯)

状態

虫歯がエナメル質を越えて象牙質の中まで進行した状態です。冷たいものや甘いものでしみるようになります。

治療方法

虫歯はエナメル質と象牙質の境目(エナメル象牙境)で大きく広がります。虫歯の穴が小さく見えても、実際は内部で大きく進行しているため、虫歯を完全に除去した後の穴は大きくなります。

基本的にご自身の健全歯質を温存できるようプラスチックの詰め物で治すことを目指しますが、残存する健全歯質が薄い場合、詰め物や歯が噛み合わせる力に耐えきれずに割れてしまうことがあるため、状況判断で型を取る治療をする場合があります。

C2

C3(神経まで達した虫歯)

状態

虫歯が象牙質を越えて進むと、その先には神経があります。虫歯が神経まで到達すると何もしなくてもズキズキ痛んだり、冷たいものや甘いもの、熱いもので症状が悪化します。神経が完全に壊死すると根の先に膿が溜まり、歯茎が腫れることがあります。

治療方法

まず虫歯を完全に除去した後、プラスチックの材料で隔壁を作ります。この隔壁は唾液などによる二次的感染を防ぐために重要なものになります。

次にリーマー、ファイル(神経を取り除くための細い針の様なもの)を用いて内部に残存している感染物質(壊死した神経やう蝕)を徹底的に除去します。根管は複数本あったり、見えにくい部分もあるため、場合により顕微鏡を併用して治療します。

根管内が綺麗になったら、ガッタパーチャというゴムの様な材料で緊密に封鎖します。最終的に土台を築いた上で被せて治します。

C3

C4(歯根まで進行した虫歯)

状態

C4とは、虫歯がかなり進行して根っこしか残っていない状態です。ここまでくると痛みはないですが、根の先端に膿が溜まって腫れていたり、慢性的な感染源になります。
最悪骨髄炎の原因になることもあり、処置が必要です。

治療方法

基本的に抜歯になります。条件にもよりますが、周囲の骨がしっかりしていて、残存する歯根が十分残っている場合、エクストルージョン(部分的な矯正の力で埋まっている根を引っ張り出す処置)で温存できる場合がありますが、予後は少々悪いです。

C4

詰め物・被せ物について

詰め物(インレー)

インレー

詰め物が必要になる段階

C2レベルのう蝕治療で、虫歯の穴のサイズや残存歯質の量を考慮して判断します。前歯の虫歯治療や、奥歯で虫歯の穴が小さく、力学的にも力がかからないような部位はプラスチック製の詰め物で治療することがあります。

保険診療の詰め物

保険適応でカバーできるのは、金銀パラジウム合金や銀のいわゆる金属の詰め物と、CAD/CAM冠というハイブリッドセラミックの詰め物です。
共通として保険適応ですので費用を抑えることができます。

金属冠の方が耐摩耗性に優れ、硬さもあるため長期的に安定すると考えられますが、審美面で劣り、金属アレルギーの可能性もある素材になります。

一方でCAD/CAM冠は、白色をしているため審美的に優れ、金属アレルギーの心配が少ないです。
しかし、金属に比べるとすり減りが早く、割れてしまうこともあります。またハイブリッドセラミックといっても大部分がプラスチック成分のため、経年的な変色を生じ、汚れがつきやすく、二次的な虫歯になりやすいというデメリットがあります。

適応にも保険制度上のルールがあり、残存する歯の数によっては使えない場合があります。

自費診療の詰め物

自費の詰め物はセラミック製の詰め物と、ゴールドの詰め物があります。

セラミック製の詰め物は、作成時にご自身の歯の色味を写真撮影して確認するため、ご自分の歯と色調を合わせることができます。また素材自体がかなりツルッとしており、汚れが付きにくく、審美的、また衛生的に優れた詰め物です。
デメリットとして強い力がかかると割れや欠けを生じる可能性があります。

ゴールドの詰め物は、歯の硬さに近い柔らかい素材であるため、噛み合う歯に負担を掛けにくいです。金属であるため割れることはほとんど無く、また貴金属が主成分であるため、アレルギーを生じにくいのが特徴です。
デメリットは審美面と価格が高いことです。

被せ物(クラウン)

クラウン

被せ物が必要になる場合

虫歯が大きく歯冠(歯の頭部分)があまり残っていない場合や、根管治療で神経を取った場合などに被せます。

保険診療の被せ物

材質は保険適応でカバーできるのは、金銀パラジウム合金や銀、チタンのいわゆる金属の詰め物と、CAD/CAM冠というハイブリッドセラミックの詰め物です。
共通として保険適応ですので費用を抑えることができます。

金属冠の方が耐摩耗性に優れ、硬さもあるため長期的に安定すると考えられますが、審美面で劣り、金属アレルギーの可能性もある素材になります。

一方でCAD/CAM冠は白色をしているため審美的に優れ、金属アレルギーの心配が少ないです。しかし金属に比べるとすり減りが早く、割れてしまうこともあります。
またハイブリッドセラミックといっても大部分がプラスチック成分のため、経年的な変色を生じ、汚れがつきやすく、二次的な虫歯になりやすいというデメリットがあります。

適応にも保険制度上のルールがあり、残存する歯の数によっては使えない場合があります。

自費診療の被せ物

自費の詰め物は、セラミック製の詰め物(オールセラミックとメタルボンド)と、ゴールドの詰め物があります。
※メタルボンドは当院では取り扱っていません。

セラミック製の詰め物は、作製時にご自身の歯の色味を写真撮影して確認するため、ご自分の歯と色調を合わせることができます。また素材自体がかなりツルッとしており、汚れが付きにくく、審美的かつ衛生的に優れた詰め物です。

オールセラミックは文字通り全てセラミック製のため、光の透過性が高く、より審美面で優れています。

メタルボンドは、金属のフレームにセラミックを焼き付けたものです。フレームの金属が光を遮断するため、被せ物のきわの歯茎が黒ずむことがあるのと、十分綺麗に仕上がりますが、オールセラミックに比べると色調再現性が劣ります。
2つに共通するデメリットとして、強い力がかかると割れや欠けを生じる可能性があります。

ゴールドの詰め物は、歯の硬さに近い柔らかい素材であるため、噛み合う歯に負担を掛けにくいです。金属であるため割れることはほとんど無く、また貴金属が主成分であるため、アレルギーを生じにくいのが特徴です。
デメリットは審美面と価格が高いことです。

痛みへの配慮

痛みへの配慮

無痛治療への取り組み(麻酔について)

麻酔注射の痛みへの配慮

痛みが出るのは、針を刺す行為と麻酔薬の温度、麻酔薬を注入する圧力によるものです。当院では痛みを軽減するため、表面麻酔を塗布してから局所麻酔をしています。局所麻酔には一定の圧力で麻酔薬を注入できる電動注射器を用い、注射針も細いものを使うため、痛みを感じにくくできます。

下顎の奥歯で急性的な痛みがある場合は、さらに麻酔が効きにくいため、伝達麻酔などを用いて除痛に努めます。

麻酔が効きにくい場合

局所麻酔の方法にはいくつかあります。通常用いる浸潤麻酔でも充分効きますが、急性炎症があって組織が酸性に傾いている場合、通常よりも麻酔が効きにくい状態にあります。しっかり効かせるためには、より多くの麻酔を入れる必要があります。

他の方法として伝達麻酔と呼ばれるブロック麻酔や、神経的な痛みが強い場合、歯根膜麻酔や髄腔内麻酔をすることがあります。

治療中に痛みを感じた場合の対応

しっかり麻酔をしたつもりでもお痛みを感じてしまう患者さんもいます。
我慢してしまうと痛みをより感じやすくなってしまうため、躊躇わずにドクターもしくはスタッフにお伝えください。追加で麻酔をします。

笑気麻酔について

笑気麻酔の効果と安全性

笑気麻酔は保険適応です。歯科治療に不安感や恐怖感を持っている歯科恐怖症の方、また治療への不安が強いお子さん、外科処置が苦手な方、嘔吐反射がある方などにおすすめです。

笑気麻酔自体に治療の痛みを抑える効果はないため、一般的な局所麻酔と併用して笑気麻酔を用います。全身麻酔や静脈内鎮静法と違って意識が無くなることはなく、吸入を終えたら体からすぐに排出されるので、比較的安全な方法と言えるでしょう。

笑気麻酔の適応と制限

慢性鼻炎、風邪などで鼻詰まりがある方、重度の呼吸器疾患で鼻呼吸が難しい方、中耳炎治療中の方、妊娠の可能性がある方、過呼吸になりやすい方やてんかんの既往がある方、2ヶ月に眼科手術を受けた方などは適応にはなりません。

またインプラントなどの自費治療と併用する場合、混合診療になってしまうため自費での処置になります。

虫歯治療の流れと治療後のケア

虫歯治療の流れと治療後のケア

初診から治療開始まで

初診で行うこと

初診時はまずお口の中全体を拝見します。
歯周ポケット検査や虫歯のチェック、必要に応じてレントゲン撮影や口腔内写真撮影などを行い、その後主訴の改善を行います。行き当たりばったりの治療をするのではなく、患者さんに口腔内の状態を理解してもらうため、またきちんと治療計画を立てるために、初診時の検査は必須と考えております。

ただし急性炎症などで痛みが強い場合や外傷の場合は検査を簡略化し、主訴の改善に注力します。後日炎症が落ち着いたら、残りの検査を実施し、治療計画を作成していきます。

治療開始のタイミング

基本的に検査の上、処置が必要と診断した後で処置をするのが通常です。痛みが強い場合は検査を簡略化して除痛処置を優先します。

治療計画の立て方

初診時に記入いただいた問診票やヒアリングした内容、歯周ポケット検査やレントゲン検査の結果を総合的に考慮して治療計画を立案します。

抜歯が必要な部位や神経の治療が必要なほど虫歯が大きい歯が治療優先度の高い部分です。欠損している部分をどのように回復したいか、患者さんのご希望やご予算に応じて治療計画は変わってきますので、ここでじっくりご相談することは非常に大切な工程です。

治療期間について

虫歯1本あたりの治療期間

小さい虫歯の場合、コンポジットレジンというプラスチックの詰め物で処置が可能です。
その場合は一回で治療が完結します。虫歯を取り除いた後、穴が大きい場合は型取りが必要になるため、治療・型取りと装着の2回来院が必要です。

それ以上に虫歯の穴が大きく、歯の神経に非常に近い場合は、覆髄処置という神経を温存する処置をして一度様子を見ます。痛みが出ないのを確認してから型取りをするので、3回の来院が必要になります。

複数の虫歯がある場合の治療順序

複数の虫歯がある場合、基本的に大きい虫歯がある歯から、そして噛み合わせに重要な奥歯から処置をすることが多いです。

症状が重い歯は必然的に抜歯になる可能性も高く、抜歯後の治療に時間を要すること、また治療途中で抜歯になってしまうと治療計画を変更せざるを得ない場合もあるため、治療優先度は高いです。前歯などで審美的に影響が出てしまっている場合はその限りではありません。

いずれにしても、しっかりと患者さんとご相談の上で治療計画を策定します。

通院頻度

個人差はありますが、1〜2週間に1回程度の通院になることが多いです。

治療後の注意点

治療後の注意点

麻酔を使った治療の場合、2〜3時間程度は麻酔効果が残存するため、舌や頬を噛んでしまったり、火傷などの怪我をすることがあるため、食事をするときは麻酔が覚めてからをおすすめします。

また噛み合わせについて、麻酔が覚めたあとで高く感じることがあります。その場合無理に噛んだりすると歯が痛くなることがあるため、麻酔後に噛み合わせに違和感がある場合はお電話でご相談ください。

型を取った場合や根管治療を行った場合、治療部位には仮の詰め物が入ります。それらの詰め物はガムやキャラメルなど粘着性の食べ物で外れてしまうことがあるため、食事内容にも注意が必要です。

食事のタイミング

気をつけていただければ特に制限は無いですが、局所麻酔が残存している状態では口腔内の感覚が鈍くなっているため、舌や頬を誤って噛んでしまったり、火傷をして怪我をすることがあります。また仮詰めが固まるまでにも時間がかかります。

麻酔を使った場合は麻酔が覚めてから(個人差がありますが、2時間ほどで覚めることが多いです)、仮詰めをした場合は30分ほどは飲食を控えていただくのが良いでしょう。

痛みが出た場合の対処法

虫歯が大きかったり、新しく詰め物を入れた直後は歯がズキズキ痛んだり、冷たいものや熱いもので痛むことがあります。基本的に痛みは徐々に落ち着いてきますが、数日様子を見ても落ち着かない場合はご連絡ください。

我慢できないほどの強い痛みや、根管治療中で周囲の歯茎が腫れている場合は救急の処置が必要になることがあります。

再発予防

二次虫歯のリスク

二次う蝕といって、再び虫歯になることがあります。
詰め物の装着から時間が経つにつれ、長年口腔内の温度変化や噛む力に晒されてきた詰め物はすり減ったり、変形したり、接着剤の劣化を招きます。すると歯との間にわずかな隙間が生じ、そこに入り込んだ細菌から二次的な虫歯になってしまいます。

またきっちり治療した場合でも、その方の食生活やブラッシングの仕方、回数によっても影響を受けます。保険治療で用いるものも当然悪いものではないですが、自費系のセラミックやゴールドの詰め物と比べると長期安定性という面では劣ってしまいます。

虫歯の再発を防ぐ方法

どんなに高価な詰め物を入れても、セルフケアができないとまた虫歯になってしまいます。歯ブラシだけでなく、フロスと歯間ブラシが必要になります。また経年的な劣化は避けることができません。

しみたり痛みを感じてから来院された場合、虫歯が進行している時もありますので、定期的な歯科検診とフッ素塗布による予防が重要です。

定期検診の重要性

詰め物が取れたり、歯がしみる、痛みがでるなど、症状が出てからだと意外に歯の内部で虫歯が進行していることがあります。悪くなってからではなく虫歯にしないため、またなってしまっても早期に手を打てるよう、定期検診でのフォローをおすすめします。